石屋のないしょ話

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春の人形展

バレンタインデーが終わったと思ったら、もうお雛様の季節です。 今月は雛の節句に近い三月一日から、あでやかな衣装をまとった雛人形や、愛らしい御所人形が披露される宝鏡寺の「春の人形展」についてお話します。

宝鏡寺は、尼五山の第一位であった景愛寺けいあいじの子院福尼寺ふくにじに、応安年間(一三六八~七五)、光巌天皇の皇女で景愛寺六世の華林宮恵巌かりんのみやえごん禅尼が御所に祀られていた聖観世音菩薩を安置し、寺名をかえて宝鏡寺としたことにはじまると言われています。 寛永二十一年(一六四四)に後水尾天皇皇女久巌里昌くごんりしょう禅尼が入寺すると紫衣がゆるされ、以降、皇女が住持となって入寺して尼門跡としての寺格を誇り、古い地名にちなんで「百々御所」と呼ばれています。 また、天皇から季節ごとにおくられた人形を多数所蔵し、いつしか「人形寺」と呼称されるようになりました。

人形展は、昭和三十二年(一九五七)からはじまり、平成十九年(二○○七)の春で開催百回をむかえています。 歴代皇女ゆかりの人形を三月一日から四月三日までと、秋は十一月一日から三十日の春秋に一般公開し、ふだんは拝観を謝絶している宝鏡寺を訪れるいい機械となっています。 島原の太夫による舞の奉納も行なわれます。 また、十月十四日には人形供養が営まれ、全国から納められた古い人形が供養されます。

石屋のないしょ話でした・・・。