仏事Q&A

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「微妙みみょう」って、どういう意味ですか?

「開経偈かいきょうげ」と言われる、お経を読む前に読むお経があります。
 
無上甚深微妙法 百千万劫難遭遇
我今見聞得受持 願解如来真実義
 
(無上で甚深なる微妙の法 百千万劫の間も遭遇し難し
われ今見聞きし受持すること得たり 願わくば如来の真実義を解したまえ)

この偈文の中に「微妙」という言葉が出てきています。 これは「びみょう」ではなく「みみょう」と読みます。 意味は「人間は思いもよらぬほど優れている。 大変不思議で、理解の及ばないほど優れている」というものです。 ですから「微妙法」といえば「人間の理解が及ばないほどの教え」となるのです。

しかし近頃は、何か感想を求められると「微妙びみょう」と答える方が多くなりました。 その一言で片付けられてしまいます。 どのように微妙なのか、説明はありません。 質問した方も、それ以上の意見を求めません。 「微妙」だけで会話が終わってしまうことがよくあります。 その時の微妙とは、どう微妙なのでしょうか? 「大変素晴らしい、優れている」という本来の意味の微妙なのか、「表現が難しい」という意味の微妙なのかよくわかりません。 なんでも微妙で片付けないで、感想をしっかり持ちましょう。 言葉を惜しまず説明しましょう。 そこから、お互いの理解が深まるのです。

ご参考までに・・・。