仏事Q&A

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「律儀無表りちぎむひょう」って、どういう意味ですか?

義理堅く、実直で真面目な人のことを「律儀」な人といいます。 この「律儀」とは、もともとは仏教の言葉で「りつぎ」と読み、自分の行いを抑制することを意味しています。 つまり、悪いことをせずよい行いをするよう、自分自身をコントロールすることを「律儀」というのです。 そこから、悪いことをせず、実直で堅い人間を「律儀な人」というようになったのです。

「倶舎論」に「律儀無表」という言葉があります。 漢字だけを見ると、律儀でないことのように思えますが、そうではありません。 「無表」とは、表面に表さない「無表情」ということではなく、「習慣」となることを意味しています。 従って「律儀無表」とは「律儀が習慣づく」ということを意味しているのです。

真の律儀な人とは、善い行いをしようと誓って、それを毎日実行し、習慣化してしまった人のことをいうのです。 善行も、しなければいけない、やってみよう、したほうがいいかな・・・と思っているうちは、本物ではないのでしょう。 知らず知らずのうちに、善い行いをしているというのが本物なのです。 それは、誰しもふとした時に行っていることではないでしょうか? 無意識のうちに善い行いをしているというのは、よくあることです。 善い行いをした時は、その意識すら持たないこともあるでしょう。 つまり、誰もが「律儀無表」なのです。

ご参考までに・・・。