仏事Q&A

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「対一説たいいっせつ」って何ですか?

「対機説法」とは、ブッダの説法の方法を表した言葉です。 ブッダは相手によって説法の仕方を変えたといいます。 子供になら、、子供にもわかるような簡単な言葉で説法し、知識の豊富な人には、そのレベルの高さに合った話し方で説法しました。 また、農家の人に説法するなら、農家の人がよく理解できるよう農作業に例え、商人には商売に例えるといった工夫をして人々に理解しやすく説法したのです。

一方「対一説」という説法の方法も実践したとされています。 これは、ブッダが「誰に対しても同じことを説き続けた」ことを意味します。 一見、矛盾するように思える「対機説法」と「対一説」。 これら二つの方法ですが、本当にブッダが実践したのはどちらだったのでしょうか?

実は、どちらも正しいのです。 ブッダは相手に合わせてその人が理解しやすいよう、例え話や使う言葉を変えましたが、説法の内容や教えようとした真実そのものは、終始一貫していたのです。 だからこそ、その言葉には説得力があり、多くの人から理解され、信頼され、敬愛されたのです。 Aさんの前では「あなたを尊敬しています」と言いながら、Bさんの前では「あのひとは愚かだ」というように、相手によって話す内容がころころ変われば、どんなに上手な話し方ができる人でも周囲の信頼を失ってしまうでしょう。 話し方を変えるのは構いませんが、話す内容を変えないように心がけましょう。

ご参考までに・・・。