仏事Q&A

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「応機接物おうきせつぶつ」とは何ですか?

現在の仏道修行は、数名から数十名でまとめて行われる場合が多いそうですが、本来は個人指導が基本でした。 師が弟子一人一人を指導していくのです。 その場合、師は弟子の素質を素早く判断し、その弟子の素質にあわせて指導します。 そうでないと、正しい指導はできません。 

「応機接物」とは、相手に応じて正しい対し方をするという意味です。 機・物は人々や修行者のことで、応・接は相手に応じて指導することをいいます。 つまり、弟子の素質に応じて接し方を変え、より良い指導をしていく、ということです。 また、接する相手に応じて臨機応変に正しい接し方をする、という意味でもあります。

世の中には、いろいろな性質の人がいます。 さっぱりした人・粘着質な人・明るい人・暗い人・愚痴っぽい人・正義感の強い人・・・など、様々です。 そうした種々の性質の人たちに、画一的な対応をしていると、誤解を生じたり理解されなかったりなどというトラブルを起こしかねません。 できれば、相手の性格や素質に合わせて、こちら側も対応を変えるほうが良いのでしょう。 「相手によって態度が違う」などと揶揄する人もいますが、どんな相手にも同じ対応をすることのほうが無理があるのです。 他人との正しい接し方というのは、相手の性質に応じて接し方を変化させることなのです。

ご参考までに・・・。