仏事Q&A

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「四無量心」とは、何ですか?

本来、人間には「慈しみの心」「悲しみを理解する心」「喜びを分かち合う心」「こだわりを捨てる心」という美しい心が備わっています。 この四つの美しい心が無量にあることを、『四無量心しむりょうしん』といいます。 自分以外の人々や生き物に対し、誰もが慈しみの心を持っています。 かわいい・大切にしたい・安らぎや楽しみを与えたい・・・そう思う心は誰にでも備わっています。 また、他人の悲しいこと・辛いことを理解できる心も持っています。 他人の悲しみがわかる心です。

他人の喜びを祝福する心も持っています。 自分の喜びを分け与える心も持っています。 そして、嫌な思い出や辛い過去・悲しみを捨てることもできます。 新しいことに挑戦し、古いことは捨て去ることができるのです。

ところが、逆の心も持っているのが人間の厄介なところです。 慈しむこともできれば、憎むこともできます。 悲しみを理解してあげることもできれば、蔑むこともできます。 他人の喜びを祝福することができれば、妬むこともできます。 過去を捨てることもできれば、過去にこだわることもできるのです。 人の憎しみは、慈しみの心の裏返しです。 蔑みは悲しみの心・妬みは喜びの心・こだわりは捨て去る心の裏返しなのです。 誰もが本来持っている美しい心の裏側が出てしまっているだけなのです。 人間の真実の心は「慈・悲・喜・捨」の四つの美しい心であることを忘れないで下さい。

ご参考までに・・・。