仏事Q&A

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「香典」にはどんな意味があるのですか?

お葬式や法事に参列する時、亡くなられた方のご霊前にお供えする金品のことを「香奠」または「香資」「香典」といいます。 「香奠」の「奠」は、すすめること・供えることを意味する語ですから、香を供えることを意味しています。 また「香典」の「典」は、物を買い取るという意味があるので、「香典」は香を買うお金として差し上げるという意味になりますから、「香奠」と「香典」とはその意味するところが異なっているのですが、現在では、香を買ってお供えくださいという意味で同じように用いられています。

亡くなられた方にお供えする物やお金を「香奠」というように、「香」が出てくるのは仏様を供養するのに六種の供養があるとして、『真俗仏事編』に華・塗香・水・焼香・飲食・燈明の六つをあげているうちの香供養からきています。 また、『法華経』の提婆品のなかにも「雑華・抹香・焼香・塗香・衣服・瓔珞・幢幡・宝蓋・伎楽・歌頌をもって、七宝の妙塔を礼拝し供養せん」と、香供養のことが説かれています。 

香はもともと、仏様を敬いなぐさめる意味と、浄める意味と、香をたく煙が立ちのぼっていく煙にのせて仏様を送り迎えする意味とが含まれているので、これらのことから「香」を供えるということが重くみられるようになりました。 お葬式や法事に参列される時は、黒白か金銀の水引きをかけた包み紙に、上段の中央に「香奠」・「香資」・「御香料」と薄墨で書き、下段には名前を書きます。 この時、姓だけでなく、住所と姓・名を書くようにしましょう。

ご参考までに・・・。