仏事Q&A

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煩悩即菩提とは、どういう意味ですか?

煩悩とは心身を煩わせ、悩ませる欲望のことをいいます。決して無くなることのない欲望です。

人は生きている以上、この煩悩につきまとわれるのです。仏教は、この煩悩をコントロールするようにと説いています。

とはいえ、なかなか煩悩をコントロールするのは難しいことです。ついつい欲望に負けて道を外すこともあるでしょう。そんなとき、自分の愚かさがつくづく嫌になることもあるのではないでしょうか?

「あぁ、悟りなど程遠いなぁ」と。

しかし、嘆く必要はありません。煩悩が多くても悟りを得ることはできるのです。煩悩は即ち、菩提なのです。

煩悩が多い人ほど、迷いや悩みは多くなります。それは欲が強いことの表れです。煩悩が少ない人は欲が少ない人ですから、迷いや悩み、苦しみも少なくなります。それはそれで良いことなのですが、悟りへのきっかけには縁が遠くなるのです。

なぜなら、悩みや苦しみが多い人ほど救われたいと強く望むからです。それだけ、救われるきっかけが増えるのです。

悩みや苦しみが多いことを悲観してはいけません。悩みや苦しみから救われたいと強く思う気持ちが菩提心となるのです。

悩みや苦しみをきっかけとして、心安らかなる道を求めてください。それこそが「煩悩即菩提」なのです。