石屋のないしょ話

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花火大会

日本の夏を代表する行事といえば、やはり花火大会でしょう。夜空を彩る打ち上げ花火や仕掛け花火が目を楽しませてくれます。

夏の風物詩となった花火大会ですが、もともとの始まりは悪疫除けでした。1732(享保17)年、江戸で享保の大飢饉が起こりました。この翌年、時の将軍・徳川吉宗は両国橋の近くで水神祭を開いて死者の霊を慰め、厄を祓おうとしました。その際、献上花火が打ち上げられたのが、花火大会の由来とされています。これが現在まで続く隅田川花火大会の始まりです。

その後、毎年この時期になると死者の霊を弔い、水難を祓うために「川開き」が行われ、あわせて花火も打ち上げられるようになったのです。この風習は現在まで続き、川開きには花火を上げるのが一般的となっています。

江戸の花火屋として有名なのが「鍵屋」でした。さらに鍵屋から暖簾分けした「玉屋」が二大花火屋として、江戸の夏の夜を華麗に彩っていました。

といっても、当時の花火は手で持った筒から火が飛び出すといった「手筒花火」と呼ばれる小さなもので、色も炎そのものの色という、いたってシンプルなものでした。

それでも江戸っ子たちは大いに満足していたようです。見物客は、この二つの花火屋が上げる花火のうち、気に入った花火を上げたほうの名前を声高らかに叫んだといいます。現在でも花火見物で聞かれる「かぎやー」「たまやー」という掛け声は、ここに由来しています。

江戸後期に入ると大仕掛けのものが登場するようになり、明治には色とりどりの花火が打ち上げられるようになりました。

最近では音楽やドローンで演出され、さらに日本の花火は進化しているように思います。

 

ご参考までに・・・。