仏事Q&A

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千社札とは何ですか?

千社札は、お寺や神社に参詣した記念として貼る札のことです。

 

安永年間の江戸に奇人として知られた天愚孔平という人物が、江戸近郊の寺社に参詣し、記念の楽書きとして寺社の柱や壁に自分の名前を書き残していました。やがて筆でサインを書くのが面倒になり「鳩谷天愚孔平」と大きく書いた木版ポスターを大量に刷り、サインの代わりに貼るようになりました。この奇行が反響を呼び、千社札がブームとなったのです。

 

 

江戸時代の中頃以後流行したことによって各所で千社札のグループが作られ、争うように千社札が貼られるようになったため、寛政11年には町奉行から禁令が出されましたが、流行が下火になることはありませんでした。

 

お詣りする記念はいいのですが、ところかまわず乱雑に勝手に貼る傾向が多いので、近頃では千社札を貼るのを断る寺社が出てきました。

何事も自分本位の考えからの行為は慎まなければなりません。