- 仏事Q&A
襤褸(らんる)とは、なんですか?
江戸時代後期の僧侶・良寛が詠んだ詩に「襤褸又襤褸 襤褸是生涯」という句があります。
襤褸とは、ぼろ布のような衣のことです。破れて穴の開いたような服、まるで自分の人生のようだ・・・。そう詠んだ後、良寛は続けて「食事を恵んでもらっているし、家も雑草がはえている。月を見ては詩を詠んで暮らし、このような愚か者になった」と、自分の人生をありのままに詠んでいます。
現代の生活に照らし合わせてみると、少しみじめに思えてしまうかもしれません。
良寛は誰にでも分かり易い言葉で仏様の教えを説きながら全国を巡りました。自らの寺だけではなく、衣にもこだわらず、執着というものの対極にあるような人生を送った良寛に、学ぶところは多いはずです。