仏事Q&A

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お墓にお供えしたものは、どうすればよいのですか?

亡くなられた方の好物だったものを、ぜひお供えしたいと思うのは人情です。

ですから、お墓ばかりではなくお寺で法事をする時も、好きだったもの、食べさせてあげたいものなどを供物としてお供えするのですが、お墓にお供えする場合は、後の始末のことも考えて下さい。

 

たしかに、好物をお供えするというのは大変結構なことなのですが、お墓にそのまま供えっぱなしにしておくと、夏だったら腐ったり、あるいは鳥や犬、猫、虫などが食べ散らかしたりして周りを汚してしまいます。ことに夏などは、ものによっては異臭を放つ原因ともなって、周囲に大変迷惑をかけることになってしまいますので、とくに、お墓には供えっぱなしにすることはやめましょう。

 

ある地方では、お墓の前に席を設けて、一族郎党が供物をお墓にお供えするのと同時に、同じものを一緒に食べるという風習がありました。これは、亡くなられたご先祖様と食べるものを共にするということで、ご先祖様と共に生きるという証でもあったのです。

 

お墓にお供えしたものを、そのままくず籠に入れるというのは、気持ちのうえでも忍びないことですが、いったんお供えして召し上がっていただいたわけですから、ご自分で始末するようにしましょう。