仏事Q&A

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掲諦掲諦(ぎゃーていぎゃーてい)とは、どういう意味ですか?

勝利した時、思わず声をあげてしまうことがあります。いわゆる勝利の雄叫びです。

それは、お釈迦さまでも例外ではありませんでした。

 

仏教でいう最大の勝利とは、悟りを得ることです。悟りを得た時、お釈迦さまも勝利の雄叫びをあげました。皆さんもそれを知ることができます。なぜなら、それは般若心経に説かれているからです。

般若心経の最後の真言をご存じでしょうか?

 

「掲諦掲諦 波羅掲諦 波羅僧掲諦 菩提薩婆訶」

 

漢字は当て字で、サンスクリット語を音写したものです。元は、「ガテーガテー パーラガテー パーラサムガテー ボーディ スヴァーハ」です。通常の訳では「往き往きて 彼岸に到達せり 悟りよ 幸あれ」となります。が、これではあまり実感が伝わらないように思います。

 

この真言は、お釈迦様の勝利の雄叫びです。もっと感情がこもっていたはずです。例えば「至った至った、ついに至った、とうとう至った、悟ったぞ。ばんざい!」といったように・・・。

 

般若心経は、空を説いたお経といわれていますが、それだけではありません。もっと重要なことは、お釈迦さまが悟った瞬間を追体験できるということです。それが最後の真言なのです。「掲諦掲諦・・・」と唱えるとき、お釈迦さまと同じ境地に思いを寄せることこそが、般若心経で説く最も重要なことなのです。皆さんもお釈迦様の勝利の雄叫びを味わってください。