仏事Q&A

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一華開五葉(いっかごようをひらく)とは、どういう意味ですか?

「一華開五葉」とは、中国における禅の創始者・達磨大師が授けた詩の一節です。 一輪の花が五弁の花びらを開き、やがて果実が実ることを詠んでいます。

これは、心の中に悟りという花が一輪咲けば、尊い五つの心智に分かれて花開き、立派に成就することを意味しています。 この達磨大師の言葉のとおり、禅宗は五派にわかれて栄え、多くの人々を救いました。

 

この「一華開五葉」の五葉について、禅宗の五派以外にも五智とする解釈もあります。

五智とは、心を開いた純粋な五つの心智のことです。

 

具体的には・・・

 

①大円鏡智(生まれたままの無垢な心) ②法界体性智(身の回りのすべては仏の現れと知る心) ③妙観察智(平等の中に個性があると知る心) ④平等性智(すべてのものが平等であることを知る心) ⑤成所作智(思いやりを大切にする心)

 

この五つを持てば、煩悩や苦悩が消えるとされています。