仏事Q&A

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本来無一物とは、どういう意味ですか?

「もともと私は何も持っていない」と思いきってみましょう。

よけいな負担がなくなって肩が楽になりませんか? そして、今まで自分の心を曇らせていた霧の正体が客観的に見えてはきませんか?

あなたの気持ちが素直になると、モヤモヤの原因は自分自身の心に棲んでいたのだと気づかされます。

 

「本来無一物」とは、中国禅宗の第六祖・慧能禅師から生まれた言葉です。 師が後継者を募った際に、寺男であった慧能は悟りや煩悩の概念にとらわれた世界さえ否定し、「一物も無い」ことこそ極致だと指摘しました。

この言葉は学問のあるなしに関係なく、禅は万人のもとに平等であることも示しています。

善も悪も本来ないものと気がつけば、誰かを恨んだり羨ましがったりすることも意味のないこととわかります。

執着心を捨てて、ひたむきな心で物事にあたりましょう。