仏事Q&A

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「維摩居士ゆいまこじ」ってどういう意味ですか?

維摩経というお経があります。 主に空を説いたお経です。 このお経は、維摩居士という大商人が主役です。 維摩居士は、お釈迦様がいらした当時の都市バイシャリーの大商家の主人でした。 商人ですから俗人です。 俗人ですからお酒も飲みます。 賭け事もします。 色町に通ったりもします。 服装も流行物を身につけています。 富と名声があり、国王とも顔見知りです。  

しかし、威張ったところは一つもなく、相手がどんな身分であろうが平等に接します。 もちろん嫌味なところなど一つもありません。 地域の発展のために進んで協力します。 ボランティア活動にも参加します。 仏教の篤い信者であり、仏教教団に多くのお布施もします。

さらには、仏教にも精通しています。 お釈迦様の弟子など太刀打ちできないぐらい「空」を理解しています。 他人の苦しみをよく理解し、正しい道へ導くこともします。 俗人であり、俗な遊びをするにもかかわらず、その心はいつも覚りの境地に漂っているのです。 族にありながら俗に染まっていないのです。 
俗人であり、俗世間の遊びをしていても、他人に対して分け隔てなく、何のこだわりもなく、生きることはできるのです。 維摩居士は、理想の人間像です。 誰もが維摩居士になれる可能性があります。 金持ちでなくても構いません。 その精神が大事なのです。 2015年は維摩居士の心を目標にしてみてはいかがでしょうか?

ご参考までに・・・。