仏事Q&A

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「玄関げんかん」ってどういう意味ですか?

玄関のない家はありません。 玄関はその家の出入り口であり、家の顔といっても過言ではないでしょう。 玄関とは「玄妙なる道にはいる関門」のことを意味していました。 「玄妙なる道」とは、奥深く思いが及ばない深遠なる真理のことです。 特に仏教を示した言葉ではなく、真理全般に用いられていました。 それを禅に取り入れ「玄関」として使用しました。 碧厳録に「奥深い仏道への入口」という意味で説かれています。 すなわち、寺院の玄関を通ることは、深遠なる仏道に入ったという意味でもあるのです。 

お寺巡りをしたときなど、有名寺院の山門をくぐり、本堂の玄関に入り、靴を脱いで中へと入って行きます。 それは、深遠なる仏法の真理への入口を通ったことでもあるのです。 そう思って玄関に入れば、寺院内での過ごし方も変わるのではないでしょうか? 

玄妙なる道の関門を通ったのですから、ただの観光で終わるのではなく、何か一つでも仏陀の教えを持って帰ってみてはいかがでしょうか? また、自宅に戻ればどなたも厳寒を通ることでしょう。 それは、家庭という人間世界の入口でもあるのです。 会社の玄関を通れば、これも複雑な人間関係が渦巻く世界の入口でもあるのです。 そう思って自宅や会社の玄関を通ると、また違った見方ができるのではないでしょうか。 つまらない、ありきたりの見飽きた玄関も、自分の思い一つで新しい玄関に生まれ変わるのです。

ご参考までに・・・。