- 仏事Q&A
「自性清浄心じしょうしょうじょうしん」って、どういう意味ですか?
人間の心は汚れているのでしょうか? 悪の心でしょうか? 人間の心は善の心だけを持っているわけではありません。 悪い心も持ち合わせています。 善の心も悪の心も兼ね備えているのが人間です。 しかし、仏教では、その善悪は別として人間の心は本来清らかなるもの、清浄なるものと説きます。 これを「自性清浄心」といいます。 大乗仏教が興り始めたころ、多くの仏教論書に説かれ始めました。
人間の心は本来清らかなものなのです。 ではなぜ、人間は悪いことをしてしまうのでしょうか? 本来の心が清浄ならば、悪いことはできないはずです。 そう思われるのも当然でしょう。 しかし、人間には欲があります。 その欲が悪いことをする原因なのです。
人間の心は本来清浄なのに、いろいろな欲により、本来の清浄さを覆ってしまうのです。 清らな水が数滴の泥水で濁ってしまうように、清らかな心もわずかな欲望により、その清らかさが隠されてしまうのです。 たとえば、意地悪な心や人よりも勝りたいという欲求・妬み・羨み・怨み・怒りといった数滴の汚れた思いで、心の清らかさが濁ってしまうのです。 その妬みや羨み、意地悪、怨み、怒り、貪りといった数滴の汚れた心を減らしていけば、人々の心に本来の清らかなる心が現れてくるのです。
あなたの心は本来清らかなのです。 そこに気付いて下さい。
ご参考までに・・・。