仏事Q&A

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「厭障観えんしょうかん」とは、どういう意味ですか?

俗に言う厭世観とは異なります。 厭世観は人生には幸福はない、人間の精神的進歩はない・・・などという棄て鉢的な人生観のことです。 厭世観のような言葉は仏教経典にはありません。 「厭障観」は、投げやりな人生観ではなく、悟りへ至るための瞑想法の一つなのです。

一つには、人間の本性は煩悩に覆われていることを思います。 本来、私たち人間は清浄なる魂を持っています。 しかし、それが様々な欲望や煩悩により汚されているのです。 いわば、電球に埃が溜まっている状態だと思ってください。 その溜まった埃を捨てるように煩悩を捨てていく様を瞑想します。 次に、人間は肉体に縛られていることを思います。 人間は生きているうちは肉体から離れることができません。 絶えず、肉体の欲求や痛み・苦しみに悩まされます。 その肉体的欲求や痛み苦しみを厭い、捨て去るのだと瞑想します。 つまり、肉体からの解放を瞑想するのです。  

ほんのひと時でもいいのです。 大きく息を吸ってゆったりしましょう。 そして、自分の心に溜まった欲望や妬み・憂い・怒り・羨みといったゴミを捨て去ると思いましょう。 一つ一つゴミ箱に捨てるのです。 心が軽くなったなら、身体から心を離してみましょう。 たまには、心を解放してみるのもいいのではないでしょうか?

ご参考までに・・・。