仏事Q&A

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「道徳」って何ですか?

「道徳」というと、小学校の授業で習うような、社会的常識やモラルと思われるでしょう。 ところが、仏教でいう道徳は少々意味が異なります。 道徳とは、覚りへの道筋のことを意味しているのです。 修行する過程において、正しい生き方を得る・身につけるということが道徳なのです。 そのために、八正道という修行法があります。 

①正見:正しく見ること。 偏った見方をしない。 すべてを平等にあるがままにみること。
②正思惟:感情を入れず、偏った考えをしないこと。 正しく見たことを素直に受け入れること。
③正語:正しい言葉遣いをすること。 嘘をつかない。 悪口を言わない。 乱暴な言葉を使わないなど。

④正業:正しい行動をすること。 暴力をふるわない。 殺生しない。 盗まない。 性に乱れない。 姿勢を正し、胸をはることなど。
⑤正命:自分の命を生かすこと。
⑥正精進:努力すること。 自分を生かすために怠けず努力をすること。
⑦正念:思いを正しくすること。 妬まない。 怨まない。 羨まないなど。
⑧正定:いつも冷静さを心掛けること。
 
これら八種の事柄を心掛ければ、自ずとモラルは守られていきます。 それどころか、徳のある好人物になっていくことでしょう。 やがて、覚りに至ることとなるに違いありません。 他人を思いやる気持ちが薄れている現代社会、八正道のうち例え一つでも、できることから挑戦し、自分の徳を磨くのもいいのではないでしょうか

ご参考までに・・・。