仏事Q&A

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干支によって決まっている守護本尊とは何ですか?

子・丑・寅・・・などの干支は中国で生まれたものですが、いつの頃からか仏教と結びつき、生まれ年によって守り本尊が決められるようになりました。 仏教オリジナルの習慣ではありませんが、日本では大衆に受け入れられ信仰されるようになりました。 今日でも、自分の守護本尊を熱心に信仰している人は少なくありません。 まず、子年生まれの人の守護本尊は千手観音です。 この観音は千本の手と、その手のひら一つ一つに千個の眼を持ち、人々の様子をつぶさに観察して、千本の手に象徴されるあらゆる手段で救ってくださいます。 この観音の縁日は毎月十七日です。 この日にお参りすれば御利益は倍増だといわれています。 

丑年と寅年の守護本尊は虚空蔵菩薩です。 この菩薩は虚空(どこまでもひろがる空間)のように、広大無辺に慈悲で信仰する者を優しく包み込んでくださいます。毎月十三日が縁日です。 卯年生まれの人は文殊菩薩が守護本尊になります。 「三人よれば文殊の智慧」といわれるように、智慧に優れた菩薩です。 研ぎ澄まされた智慧で、信仰する者を自在に救ってくださいます。 縁日は毎月二十五日です。

辰年と巳年生まれの守護本尊は普賢菩薩です。 普賢菩薩は修行を得意とする菩薩で、信仰する人を正しい道に教え導き、悟りに至らせてくださいます。 毎月二十四日が縁日です。 午年生まれの人の守護本尊は勢至菩薩です。 この菩薩は人々を悟りに至らせる種を植えてくださいます。 つまり、この菩薩を信仰すれば、黙っていてもやがて悟りの境地に至ることができるのです。 縁日は毎月十七日です。 未年と申年生まれの守護本尊は大日如来です。 大日如来は密教の教主(教えを説く人)で、仏・菩薩をはじめすべてのものはこの如来から生まれます。 したがって、その加護のもとにいれば、つねに安泰というわけです。 毎月八日が縁日です。 酉年生まれの守護本尊は不動明王です。 この明王は大日如来の化身で、その恐ろしい顔ですべての煩悩を打ち破ってくださいます。 仏教の教えに背いたり、言うことを聞かない者には、きわめて厳しい態度でのぞまれますが、仏教を信仰し精進する者には従順に従って何かと世話を焼いてくださいます。 毎月二十八日が縁日です。 戌年と亥年生まれの守護本尊は阿弥陀如来です。 よく知られているように、この如来の名を唱えれば必ず極楽浄土に連れて行ってくださいます。 毎月十五日が縁日です。 守護本尊は、私達が生まれてから死ぬまで守り続けてくださいますので「一代守り本尊」といわれています。 また、縁日はそれぞれの守護本尊と縁を結ぶ日です。

ご参考までに・・・。