仏事Q&A

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なぜ、仏像を金色に作るのですか?

仏像が金色に作られるのは、仏様に「三十二相・八十種好」といって、とくに優れた姿や特徴が備わるとされていますが、その中の第十四番目に「身金色相」といって仏様の身体は金色に輝いていると定められているところから、それに従って作られているからです。 しかし、黄金が人々から一番尊ばれているところから、一番大切なもので仏様を作ることによって、仏様への絶対帰依の念を表わそうという思いが込められたという説もあります。

奈良・法隆寺夢殿の救世観音は聖徳太子をモデルにしたものだと伝えられていますが、その像に金箔の色が鮮やかに残っていますし、また奈良の大仏は、当時新しく発見された陸奥の金もまじえて約五十八.五キロの金が塗られ、燦然と輝いていたと云われています。 

また、『無量寿経』や『阿弥陀経』に、西方極楽浄土の様子が説かれていますが、それによると、仏様の浄土は仏様の光明に照らされて、全てが金色に輝いているとあります。 これらのことから、仏壇や蓮華、お厨子などの多くが金色に作られているのです。 平泉中尊寺の金色堂や京都の金閣寺などは、お堂全部に金箔をはることによって、この世での極楽浄土を表わそうとしたのでしょう。

ご参考までに・・・。