仏事Q&A

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お寺の印が卍なのはなぜですか?

地図を見たらお寺のところにには卍の印が書かれています。 また、お寺の門などにも卍を紋にして使っているところもあります。 この印は「まんじ」といって、おめでたい吉祥の記号です。 インドの古代の神・ウ゛ィシュヌ神の胸にある旋毛を図象化したものとか、太陽が光を放っている有様を象形化したものとかいわれていますが、仏教ではこの卍は仏様を象徴するものの一つです。 仏様には三十二の優れた身体の特徴(三十二相)がかぞえられていますが、その中で胸や手足・頭の毛が右回りに巻いていることがあげられています。

インドの古代からの伝統にしたがって、やはり仏教でもこの右にめぐっている旋毛を象形化した卍字でもって、仏様をあらわす印として用い、おめでたい吉祥の福徳相の印とされるようになりました。

お寺にある卍を見て、「なぜ、ドイツナチの印があるのか」といぶかる外国の方がいらっしゃるようですが、ドイツナチの鉤十時(ハーケンクロイツ)は左回りなので、まったく仏教とは関係ありません。 ちなみにインドでは右ということを大変に尊び、仏様もすべて右巻きなので、その反対の左巻きがつむじ曲がりという悪口になってしまいました。

ご参考までに・・・。