仏事Q&A

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仏像の後ろにある光背には、どんな意味があるのですか?

切羽詰った時に助けてくれた人のことを、「後光がさすようだ」という言葉を使い感謝された経験をされたことのある方も多いと思います。 このように、その人の徳の大きさに眩しいような輝きを感じる時、“後光がさす”と表現するように、仏様の後ろの丸いものは仏様のお徳の輝きを表しているもので、「光背」といいます。 また、光が闇を照らして闇を滅するように、仏様の智慧は無知や迷いを亡ぼすところから光に例えられています。 光明には智光(智慧の輝き)と、身光(外に光となってあらわれる徳の輝き)とがありますが、この光明を形に表現したものが「光背」です。 

光背は、仏様の頭の後ろにある円型のものと、身のまわりの形をしたものと二つが組み合わさって一つの光背の形をつくっているのですが、これは智光と身光とをそれぞれ表しているのです。

キリスト教の画にも、キリストや天使の頭の後ろに丸い輪が描かれていますが、これは仏像の光背と同じ意味のもので、東西期せずして同じように表されているのは不思議なものです。 光背の型には、円型・輪型・放射型・宝珠型・船型などの型をしたものがあり、その文様や内容も天人が舞い飛んでいる飛天・あるいは小さな仏様が並んでいる千仏・唐草模様・雲形・火焔の形・輪形のものなどがあります。 同じような背丈の人でも、人によって大きく見えたり小さく見えたりしたことはありませんか? 俗に、貫禄があるとか押し出しがいいとか言ったりしますが、それがその人自身が持っているその人の「光背」と言えるものです。 それぞれが持っている「光背」が少しでも大きくなるよう、また輪郭がはっきりとするよう、日頃からの行いや心がけに気をつけ、努力したいものです。

ご参考までに・・・。