仏事Q&A

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仏像の額に光っているものは何ですか?

眉間白毫相みけんびゃくごうそうといって、仏様に備わるという優れた三十二の相の一つを表したものです。 眉間にあって、白い旋毛が右にまわっていて、そこから光明を放つといわれているもので、仏像には水晶あるいはルビーなどをはめて、その相を表しています。 『法華経』の第一章にあたる序品は、仏様が大勢の比丘や菩薩たちに囲まれて「無量義処三昧」という瞑想に入られてのち、仏様の眉間の白毫から光が放たれて、東方の一万八千の仏国土が照らし出されたというところから始まっています。

眉間白毫の話としては、この『法華経』が一番象徴的です。 白毫の光明は、仏様の智慧を表します。 光が闇を照らしてそこに全てのものを明らかにするように、仏様の智慧は全てを照覧します。

仏教では東方は過去を表します。 東方一万八千の仏国土を照らすということは、これから説き出される『法華経』は、それ以前に説かれた教えの上にたち、それらを超えた立場で説かれるのだということを象徴的に表しているのです。 私達も考え事をする時に、無意識に額に手をあて、眉間にしわをよせます。 物事を念ずるときも、額に神経を集中させています。 これは人間の脳の前頭葉に関係してくるのですが、そのことは略すとして、私達でもおぼろげながら、額の中心にある白毫が、智慧と関係しているということがわかります。 白毫がないまでも、額の綺麗な人は、仏様の三十二相の一つに近い相を持った人かもしれません。 お互い、額に輝きが出るように努めましょう。

ご参考までに・・・。