仏事Q&A

  • 仏事Q&A

「節分までは年のうち」とは、どういう意味ですか?

一年を春・夏・秋・冬の四季に分けるのは皆さんもご存知の通りですが、この四季の一つをさらに六つの節気に分けて一年に二十四の節気をたてます。 例えば、春は立春・雨水・啓蟄・春分・晴明・穀雨の六つです。 

普段私たちが耳にしている立夏・夏至・大暑・立秋・秋分・立冬・冬至・大寒などはこの二十四節気のうちの一つです。 一年二十四節気は、立春から始まって大寒の末日、すなわち立春の前日である節分で終わり、また再び初めの立春から始まるという陰暦の暦法によるものです。 

そこで節気の切り替えの日なので立春の前日を「節分」と呼び、一年の終わる日でもあるので「年越」とも呼んでいるのです。この立春を正月とするのは、古代中国からの影響です。 古代中国でも正月のとり方には何通りかあったようですが、立春正月が確立されたのは漢の武帝の太初改暦(紀元前104年)以後で、約二千年も昔から続いてきました。 これが日本で陰暦の暦法に伝わってきたものなのです。 立春は冬至を基準として決められるのですが、節気と暦の月日とがうまく合わないことがおこり、冬の月の十二月にある場合もおこりました。それを年内立春といっていますが、『古今集』に「年の内に春は来にけり一年を 去年とやいはむ 今年とやいはむ」と、どう扱ったらいいのか迷っている歌も見られます。

ご参考までに・・・。