石屋のないしょ話

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還暦

皆さんは、なぜ還暦のお祝いが赤ずくめなのかご存知ですか? 今月は「還暦」についてお話します。
 

数えで61歳になると、還暦のお祝いとなります。 生まれてから61年で、十千・十二支の組み合わせが一回りし、再び生まれた年に戻ります。 暦が還るから「還暦」であり、元に戻るところから「本卦がえり」ともいいます。
 
今でこそ60歳ぐらいの年齢の人は珍しくありませんが、かつての平均寿命は40歳ぐらいであったため、60歳といえば長寿でした。 61歳をお祝いする還暦は、そうしたなかから生まれた風習です。
 
還暦のお祝いでは、赤い頭巾をかぶり、赤いちゃんちゃんこを羽織って赤い座布団に座ります。 地方によっては紫色を使うところもありますが、たいていは赤ずくめです。
還暦を赤ずくめにしてお祝いするのは、一つには赤がめでたい色だからです。 赤は太陽の色であり、生命力のシンボルです。 これから先も健康に生きられるよう赤色を切るのです。
 
さらに赤は魔除けの色と信じられてきました。 これから先の人生で災いがないようにという意味もあるのです。 赤色の「赤」は、赤ちゃんの「赤」とする説もあります。 還暦は本卦がえりともいわれますが、人は歳をとると次第に赤ん坊に戻るといわれてきました。 赤ん坊に戻る始まりだから、赤ずくめにしたともいわれています。

 

石屋のないしょ話でした・・・。