石屋のないしょ話

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五大力尊仁王会

まだまだ寒い日が続きますが、皆さん風邪などひいてませんか? くれぐれも気をつけて下さい。 今月は2月23日に醍醐寺で行われる『五大力尊仁王会』についてお話します。 

ニュースなどでご覧になったことはありませんか?餅を持ち上げる時間の長さを競う五大力尊仁王会の餅上げ力奉納です。 男性は150kg・女性は90kgの餅を持ち上げなければなりません。
ぐっと歯を食いしばり、渾身の力をこめて木の台に乗った巨大な紅白の鏡餅を持ち上げます。 あまりの重さに台さえも動かせない人、勢い余って尻餅をついてしまう人、持ち上げて腰を落とし曲げた膝に餅を乗せて懸命に耐える人・・・。 そんな参加者(挑戦者?)を周りで見守る観客は応援します。

醍醐寺は聖宝理源大師が貞観十六年(八七四)小堂を建立したのに始まり、そののち醍醐・朱雀・村上各天皇の篤い帰依をうけました。 醍醐天皇の勅願により、延喜七年(九○九)に薬師堂を建立、五大堂も落成しています。

「五大力さん」と呼ばれ親しまれている五大力尊仁王会は、醍醐寺開創より約千百年不動明王など五大明王に国家安泰・無病息災を祈願する法要で、本堂で五大力菩薩図像が開帳され、この日だけに授与される五大力尊御影(有料)は盗難や災難除けのお守りとなります。 正午から行われる奉納餅上げは、五大明王に力を奉納すると御利益があるとして、戦後まもなく始まり、今ではすっかり京都に春を告げる行事となっています。 力自慢の方は、ぜひ挑戦してみて下さい。 

石屋のないしょ話でした・・・。