- 仏事Q&A
勢不可便尽(いきおいいつかいつくすべからず)とは、どういう意味ですか?
ものごとが勢いに乗っている、という状態を体験したことはありますか?
何もかもが上手く運び、このまま目標達成までまっしぐら、そう思える時にこそ、この言葉を思い出してほしいものです。
「勢不可便尽」とは、中国・宋朝時代の法演という僧が四つの戒めの最初に挙げた言葉で「勢いを使い果たしてしまえば、必ず災いがある」と解説しています。
上手くいかない時は自分の行動を省みるものですが、勢いに任せているときは、なかなか落ち着いて自分を客観的に確認することができません。周囲が声をかけてくれても「大丈夫、大丈夫」と突っ走ってしまいがちです。
調子の良い時でも、失敗につながる要素がゼロになっているというわけではないのです。まずは落ち着いて一呼吸。
前に進むことだけに集中するのではなく、少しスピードを緩めて周りを見て下さい。見過ごしていた問題点に気付くかもしれません。
勢いがあるからこそ、余裕を持って進みましょう。