仏事Q&A

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「無我無畏むがむい」とは、どういう意味ですか? 

人は誰でも自分を中心にして物事を考えます。 自己の知識・認識・思考・想像力を基本に世の中の出来事を判断したり、他人との関係を築いたりします。 つまり、自分の物差しで世の中を見ているのです。 

そこには、かならず「自分」という「我」が存在しています。 この「我」が周囲と調和がとれているときは、何も問題はありません。 ところが、ひとたび「我」が周囲と不調和になったとき、様々な軋轢が生まれるのです。

自分の意見が通らないという不平、自分は悪くないという逃避、自己の過大評価による欲求不満、過小評価による不安、自己の物差しが周囲とずれているがために生じる疎外感など、「我」があることによって、悩みは増大するのです。 ならば、「我」を無くせば悩みは減少するはずです。 それを説いたのが「無我無畏」です。 これは「我から解放されれば畏れがなくなる」という意味です。
 
人は、自分という我にこだわれば、周囲との調和がうまくいかなくなります。 頑固に己に固執すると、周囲の人たちの思いや考えを受け入れる余裕がなくなるのです。 人の考えはそれぞれです。 いろいろな意見があって当然なのです。 自分の意見や行き方だけが正しいわけではないのですから、時には「我」を捨ててみましょう。 今まで気がつかなかった周囲との関係にきっと気づくことでしょう。

ご参考までに・・・。