仏事Q&A

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妙観察智みょうかんざっちとは、どういう意味ですか?

その昔、街行く人を観察する人間ウォッチングなるものが流行ったことがありました。
現代では、人間の行動を観察してデータを取り、産業に役立てることもビジネスとして成り立っています。
如来の智慧の一つに「妙観察智」という智慧があります。 「絶対的客観の立場から物事を見て考察する智慧」という意味です。
絶対的客観とは、感情を一切入れず、自分の意見や感想を含めず、予測や推測・期待なども含めないで、ただそれ自体を「見ること・聞くこと・嗅ぐこと・味わうこと・触れること」です。

人は、見るときも、聞くときも、匂いを嗅ぐときも、味わうときも、触れるときも、自分自身の好き嫌いを含めて判断します。
なかなか客観的になることはできません。 様々な感情が含まれてしまうのです。
客観的に判断しているようで、その実、主観が入っているものです。 特に、自分自身のこととなると尚更、客観的に自分を観察することは難しいものです。

自分自身を含めて人間を客観的に眺めてみましょう。 ワガママで身勝手で感情的で、推測で判断したり、噂を鵜呑みにしていたり、妬んだり、怨んだり、欲深く、ちょっと意地悪で意地っ張りで・・・などなど、いろんな姿が見えてはきませんか? そして、実は優しくて、親切で、恥ずかしがり屋で、甘えん坊で、愛らしい・・・などという姿も見えてくることでしょう。 客観的に自分や周囲の人を見る智慧をつけましょう。 意外と誤解していることが多いことに気付くのではないでしょうか?

ご参考までに・・・。